皆さん、こんにちは。お久しぶりです。
長いこと、大変にご無沙汰しました。
次を書こう書こうと思っている内に、思っているだけで時間だけが流れてしまい、あれよあれよという間に2023年を迎えています。およそ1年半のブランクからの Come Back です。
この期間に僕は、①障がい施設から②高齢者施設へと職場を渡り歩きました。①は半年の契約を半年で打ち切り更新せず、②は自分の中での1年の予定を、職場の諸事情も含めて11月末日をもって打ち切りました。12月初めから今日まで、いい機会だと思い生活費そっちのけで施設を訪問して面接を受ける日々でした。
ネットで見ただけでの現場の数は数えきれず、応募しただけなら数十か所、訪問施設は10幾つか、その中で不合格と面接中の辞退はおよそ半分、昨年中の内定辞退は2つ、そして現在は内定2つに結果待ちが1つの状況です。兎に角、53という歳を考えれば最後の機会であるかなとも考え、一点集中してきたわけです。
過去2つの施設について正直に話せば、いささか幻滅が先行した気がします。利用者様を金儲けの手段としか考えない経営のあり方、生活の場のはずの施設内の行き届いていない管理、主体が利用者のはずが経営側とスタッフ間の意思のぶつかり合いに始まるサービスする側の醜い争いなど、見るに堪えないものでした。
確かに、介護業界は慢性的な人手不足です。理想ばかり言っていては綺麗ごとにしか聞こえないのが現状、働き手はより良い待遇を求めて左へ右へと動いています。それは、僕も同じかも知れない。僕自身について言えば、人間関係での悩みはありませんけれど、より多く学ぼうとすればするほど物足りなさを感じました。
高齢者向施設では、小規模多機能の棟で夜勤専従を務めていました。一昨年の契約時のお話では、昨年中に利用者様はMAXまで増えるとのことでしたが、11月上旬に利用者様は0になり閉鎖、今年からは業務形態も変わるとのこと。契約時の話はよく分からない内にすべて白紙に、公言していた通りの円満退職です。
小規模多機能とは言え同じ施設内、夜間中には特養ホームのケアの手伝いに入り、朝の退勤前には入浴介助を行いました。ごく一般的なケアのあり方です。中でも一番勉強になったのは、認知症の利用者様としっかりと向き合って話が出来た時ですね。自分としてもかなり勉強しましたけど、観察力を更に磨き上げました。
初めて接した時は驚きました、未知の経験でしたから。だから勉強しました、指南書を読み漁ったりネットで調べたりして。勉強するには便利な時代です。そもそも認知症は過去ならボケとして扱われ、今に始まったことじゃない。専門家の研究や介護者の経験談を知識として積み重ねると、現場の知恵として役立ちます。
実はもう一つ並行してやってきたことがありました。障がい者施設にいた青年が一昨年末に退所し、昨年はその彼の外出時のお手伝いをさせて頂きました。月に2~3回程でしたが、1回につき平均7時間前後で、保護者の方の補助でした。その彼は重度の自閉症で、好奇心の塊です。詳しくは別の機会にお話しします。
こんな感じで、僕の1年半は過ぎて行きました。介護の現場に関わった年数はまだ短いですが、持ち前の探求心や好奇心に観察力を駆使して、かなりの知識や知恵を吸収することが出来ました。そして思った、介護の現実は大変だなと。国が未来を見据えた明確な政策を出せない限り、現場はいずれ崩壊するだろうなと。
また現場側にも課題があると思いました。人手不足と分かっていても人間の手に拘り過ぎる、あるいは資金不足で拘らざるを得ない状況に甘んじている。介護は人の手でという考えは分かりますけど、高齢の働き手も多く力仕事はいつまでも出来ません。若い働き手が少なければ、引退者が先行する日が目に見えています。
結局のところ、綺麗ごとだけでは働けないんですよね。何度も話しますけど、労働の対価はお金だけですから。いい仕事が出来たと満足を繰り返しても、生活が追いつかなければストレスだけが溜まっていく。当然、それ相応の報酬が必要だ。特に若い人は遊びたいこともたくさんある。仕事が趣味なら別ですけどね。
今回訪問して来た中で、利用者様にとっても働き手にとっても、理想的な条件がすべて揃っている施設はまずありません。利用者様は入居しなけば分からないし、働き手も働いてみなければ分からない。ある種の賭けですよね。人間関係も触れなければ分からない。良い点もあれば悪い点もあり、ある意味では運も必要だ。
その中で、上手く対処していけるのが社会人の働き方なんでしょうか。その点で僕は、まだ理想が先行しているのかも知れない。ですが、言われた通りのことだけやってくれればいいという考えでは満足できないし、何よりも悪い点が分かっていても改善できなければ、一番不幸になるのは利用者様の皆さんだと思います。
このひと月を通して僕は、介護の仕事を続けた場合、限りなく自分に合った働き方を探ってみました。結果的に、施設の規模や利用者様の数はしっかりと向き合える範囲内であること、常に問題意識をもって取り組み且つ改善改革に積極的であること、そして通勤に要する時間が短いこと等を条件に据えました。
今、内定を頂いている2つの施設は限りなく条件に近いです。結果待ちの施設は最近始まったばかりのグループホームで、一から始められるという点で仕事として面白いかも知れません。結局たどり着いたのは、小規模少人数型の場所でした。自分を客観的に見つめ直すという点で、この機会は有効だったと思っています。
有効だったのですが、生活はいつまでも悠長な時間を許してはくれません。仕事を再開一歩前の最後の週末を有効に活用し、最終的に今後を決めていければと思います。こんなことを話していること自体が贅沢で、ガツガツしていた20代30代に比べると、今の僕自身のあり方に驚きさえ感じます。時は人を変えますね。
そんなわけで心機一転、本日からブログを再開します。毎日は書きませんが、週に1回あるいは不定期で、程よいペースで書いていければと考えています。あいかわらずの地味で真面目なだけの内容ですが、少しでも感じて頂ける点があれば幸いです。皆さんのご来訪をお待ちしています。宜しくお願い致します。