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車の個性が、見えない。

ホームセンターに買い物に行ったら、懐かしい車が目にはいった。バブル経済崩壊前後、1990年代の初めの頃にデビューした、トヨタの車。両側に、ガルウィングを備えたセラだ。

*上に向かって跳ね上がるドア

ガルウィングっていうと、子供の頃に憧れたスーパーカー、ランボルギーニー・カウンタックを思い出す。もちろん、ガルウィングを備えた車は、他にもいくつかある。

だが、スーパーカーブームの時代だ、カウンタックの存在は大きかった。平べったいフォルムのボディから、ドアが空に向かって跳ね上がる。カッコ良かった!

それをトヨタが採用して、一般大衆車として世に送り出してきた。いろいろな形の車がデビューした時代だ、新しい車種には興奮したね。スバルのアルシオーネSVX、三菱のGTOなど様々。

バブル経済が許していたのかもしれない、メーカーが様々な車に挑戦することを。車の話題に尽きない時代だったし、雑誌やカタログを見ているだけで興奮していた。F1も大盛況の時代だ。

*スバルのアルシオーネSVX ジウジアーロのデザイン
*三菱のGTO 横幅があってデカかった!

とにかく、車1台1台に個性があった。車の名前の数だけ、個性が存在した。だから、新車が出る日が待ち遠しかった。ネット検索なんて存在しない時代、車雑誌が情報源。後はショールームで見るか、街中で見かけるまで待つか、そのどちらかだった。

そんな時に、このセラがデビューしたんだ。

*この頃 丸みをおびたデザインが出始めていた

久しぶりに見かけて興奮した。持ち主さんに頼んで、写真を撮らせて頂いた。買ったばかりの植物用の肥料を積んでる最中でね、開けていた左側は手で支えていないと落ちて来るとか。

作業中にもかかわらず、わざわざ運転席側を跳ね上げてくれた。時間をとりすぎてはいけないから、急いで3枚ほど撮ってお別れした。持ち主さんと車の両者と。

*かわいくて個性的だった

写真を撮っている時の、嬉しそうな笑い方がとても気持ち良かった。ものを大切にする人達の愛着は、どんなものに対してでも深いものがある。この車のように、2度と生み出されないような個性をもつものに対してなら、なおいっそうのことだろう。

車の形が好きだから乗ってみたい。その車に乗りたいから免許が欲しい。そんな興奮をもたせてくれる車を、見つけられない。

今、車の個性が見えなくなっている。

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