昨年の夏、左肩の手術をした。
現場で脚立ごと転落、左肩の腱板を断裂したためだ。
実は、今から5年前にも手術をしている。その時は、手術をするかしないかの選択権を与えられていた。部分的な断裂だったから。
しかし今回は違う、腱板を完全に断裂させてしまった。
事故を起こした瞬間、現場で立ち上がれなかった。脚立に足をからめたまま床に直角にたたきつけられたんだ、動けるわけがない。こんな経験は、初めてだったよ。
仕事を終えてから外科に行き、レントゲン撮影を行った。当日は何も見つからなかったので、痛み止めの薬をもらい、翌日も仕事をしていた。
でも、ひと月たっても治らなかった。やはり何かがおかしい。再び外科に行き、MRI検査を行う。
左肩の腱板を、完全に断裂していることが判明。ゴキゴキと骨がすれるわけだ、肩の中でズレが生まれていたんだよ。力の加減が難しくなっていた。
レントゲンっていうのは骨しか写さない。細かいことを知りたければ、MRI検査が必要になる。体が動かないんだったら、初めから検査していたのかもしれないが、結局こんなパターンに陥ることが多い。
痛みの原因がわかった以上、普通なら早めに手術になるはずだが、そうはならないのが2020年という年の事情だった。
コロナ、すなわち新型コロナウィルスの影響が出始めていたんだ。
5年前と同じ先生が手術を行うから、病院も同じ。その病院でも感染者が出ていた。大病院だし感染への対応は早かった。
それでも、時期をずらした方が良さそうな状況。よくよく考えたすえ、手術の時期に対する先生との考えが一致した。院内の雰囲気が落ち着いてきそうな1ケ月先に決めた。
手術日は7月8日。
2日前の6日、人生で2度目の入院をした。