病院の食事は、美味しかった!独身で料理をしないから、よけいこう思うのかもしれない。でも実際のところ、昨年の入院時も前回の時も、病院の食事は美味しかった。ひとつだけ、あれ?って思うことを挙げるとすれば、4年の間に、1食あたり200円値段が上がったということ。事情があるんだろうけどね。
入院当初、自分の食事は量が少なかった。今回は新型コロナウィルスへの感染対策がついてまわっていたから、リハビリもリハビリ室でやらずに階ごとに行い、前回と比べれば汗を流さないような内容。そのためか、お腹が減るって感覚があまりなかったが、患者は食べるのも仕事。少なさを感じたりもしていた。
原因は、入院した日に記録された体重の数値。自分は自宅でも、毎日体重を測るから、記録された数値を栄養士さんに見せられた時びっくりした。入院前日の体重よりも、10㎏多く記録されていたんだから。必然的に食事の量は減らされる。体重を減らすためのメニューになっていた。おなかがすくのは当然のこと。
すぐに記録を修正してもらい、1日あたりのカロリー設定を上げてもらった。病院食の最大カロリーの2600kcalまでね。汗をかかないとなると、これは摂り過ぎだったかもしれない。でも、汗をかかずとも部屋で文章を考えたり読書をして頭を使うようになると、やはりおなかも減りだした。しっかりと食べたよ。
何よりも美味しかったからね。カレーなんか見た目はお子様ランチのようにも思えるでしょ。実際はお皿も大きくて、ボリュームがあるんだよね。入院が長くなると、何回かメニューになっていたけど、そのたびに写真を撮っていたね。形が同じになるってことはないから、撮ることも楽しかったな。
チキン南蛮は、外の料理屋さんに行けば、もっとタレも多いのかな。肉も油がもっと多くてテカった感じがあって、見た目からしてジューシーでね。そこは病院食。油も控えめで、タレも少なめだけど、そこそこに外食して来た自分には美味しかったな。さっぱりした感じが良かった。カリカリ感もあったのがいい。
酢豚なんて、まず自宅では食べない。中華料理屋さん以外では食べなくなってる。母親の料理なら食べたことがあったかな。この病院の酢豚、ご飯にかけてみたら美味しかったね。酸っぱさだって、外で食べるよりも控えめなのかな。豚の食感がちょうど良くて、やみつきになるような味で好きだったな。
よく病院食をまずいと言う人がいる。日常の濃い目の味付けに慣れてしまえば、薄口なんだからそう感じもするだろう。
自分は、子供の頃から好き嫌いを許されなかったし、そのせいではないと思うけど、まずいって感覚がほとんどないかな。出されたものは食べる、自分で作らない人間だからなおさらのことだ。特に病院食なんか、栄養士の方が可能な限り個別に内容を考えて下さっているし、朝早くから作っているのを見ているとね。
仮に外のお店で食事をして、本当にまずいって思ったら、2度と行かないだけのこと。お金を払っている以上、お金を払う価値がないものに情をかけるほど世の中も甘くはない。食事に限ったことじゃないけれど、情をかけて商売を長生きさせることほど、本人にとってためにならないことはないよね。
そう考えると、病院の食事はとても美味しかったよ。